代表的な肝臓病とその原因


肝臓病の原因と種類

肝臓病とは肝細胞が壊れ肝臓の働きが低下する病気です。
肝臓病は、その原因によってウィルス性、アルコール性、薬剤性、生活習慣などに分けられます。

肝細胞が炎症を起こす肝炎


肝機能で要注意値や異常値が現れる場合の多くは、肝炎を起こしています。

肝炎を引き起こす主な原因として、ウィルス性 アルコール性、 薬剤性、自己免疫性があります。

病名は肝炎、肝硬変、脂肪肝と分類されます。

炎症を起こす原因は、2つあります。
一つは、アルコールを飲みすぎで起こるアルコール性肝炎、薬の服用によって起こる中毒性薬剤性肝炎などがこれにあたります。

もう一つは、原因そのものが肝細胞を攻撃するのではなく、原因を排除しようと起こる免疫反応によって肝細胞が攻撃されるものです。

これには、ウィルス性肝炎、自己免疫性肝炎、薬剤性肝炎でもアレルギー性のものなどがあります。

日本人に多い肝臓病は、ウィルス肝炎です。
なかでもC型ウィルスとB型ウィルスによる肝炎は80%を占めています。

肝炎ウィルスは、現在までにA型B型C型D型E型の7種類が見つかっていますが主な肝炎ウィルスはA型B型C型でこの3種類がウィルス肝炎の90%を占めます。
肝炎は、肝臓に起こった炎症が6か月以内に治れば「急性肝炎」肝臓の炎症が6か月以上続くと慢性肝炎と分類されます。

B型C型は、急性肝炎から慢性胃炎になり、さらに肝硬変、肝臓がんへと進行していくことがあります。
日本では、肝臓がんでなくなる人の年間約3万5000人でその9割は、ウィルス性肝炎が原因とされています。

免疫力が強くウィルスをすべて排除できれば肝炎は鎮静化して治りますが免疫反応が弱いとウィルスが排除されるずに肝細胞に残っていります。
すると慢性化して慢性肝炎を起こすことになります。

特にC型肝炎は急性肝炎を発症しても、症状がほどんんどなく気づかないことも少なくありません。
C型肝炎ウィルスはB型に比べてウィルス量が少なく感染力も弱いのですが、知らないうちに慢性化してしまうことがあるのです。
実際、C型肝炎の70%~80%は慢性化しています。



A型肝炎ウィルス

A型肝炎ウィルスの多くは、生水や生の魚介類を食べることで感染します。

風邪とよくにた症状が現れたあと黄疸が現れます。

海外旅行での感染が目立ちます。日本では衛生環境がよくなかった時代に流行することがありましたが、現在は衛生状態も整備されよくなりあまり起こりません。

A型肝炎に感染すると2~6週間の潜伏を経て急性肝炎を起こします。

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B型肝炎ウィルス

感染ルートはほとんどが輸血でそのほかに注射、ハリ治療、入れ墨、性交渉などで

B型肝炎ウィルスに感染してるいる人の血液や体液にふれて感染します

輸血による感染は、近年はほとんどありません。

また母親がB型肝炎にウィルスに感染している場合は、約95%が赤ちゃんに感染します。

B型慢性肝炎は、安静にして食事療法を積極的に行い薬で治療します。

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C型肝炎ウィルス

C型肝炎ウィルスのキャリアは全国に200万人以上、21世紀の国民病と言われています。

半数は輸血や血液製剤、半数は昔受けた予防接種や針治療などから血液感染です。

性行為での感染はほとんどありません。

C型肝炎ウィルスに感染すると約40日間の潜伏期間ののちに、急性肝炎を発症します。

全身怠慢感、食欲不振、黄疸などの症状があらわれ、半数は自覚症状がないまま肝炎がおさまります。

C型急性肝炎は、症状がおだやかなために治療の必要もほとんどありません。

一方、C型肝炎ウィルス感染者の70%は休止期のあとに慢性肝炎になります。

その後肝硬変になり、肝がんになります。

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D型肝炎ウィルス

南ヨーロッパーやアメリカで見られる血液感染によるウィルス性肝炎です。

日本では少ない。B型肝炎に重ねて感染すると重症になりやすい肝炎です。

E型肝炎ウィルス

これは日本国内での感染はほとんどありません

肥満からの肝障害

食べ過ぎや運動不足による肥満、体だけでなく脂肪にもたっぷり中性脂肪がたまってきます。自覚症状は、ありません。

肝臓の脂質代謝の30%以上に中性脂肪がたまった状態が脂肪肝です。

脂肪肝になると肝機能が低下します。

非アルコール性脂肪性肝炎は太った人や糖尿病の患者さんに多くみられます。

 

アルコールでの肝障害

長い年月、お酒をたくさん飲み続けると肝臓が傷ついて機能が低下してしまいます。

アルコールが原因で引き起こされることをアルコール性肝障害といいます。

アルコール性肝障害とは、アセトアルデヒドという毒性のある物質によって起こる病気のを総称して言います。

アセトアルデヒドは悪酔いのもとになるだけでなく、肝細胞も傷つけます。

そして、アルコールを飲み続けると限り、アルコール性肝障害は、段階的に病気がすすんで行きます。

まずはアルコール性脂肪肝、されに飲み続けるとアルコール性肝炎へ進み

そのまま飲み続けるとアルコール性肝硬変、ときには肝臓がんへと進んでいきます。

 

薬剤性肝障害

薬の服用開始から1~4週間で起こる肝機能障害です。

症状は発熱や皮膚のかゆみ、黄疸などさまざまです。大半はアレルギーによるもので、薬の利用をやめれば回復します

 

肝硬変

 肝硬変は慢性肝炎が進行し、肝細胞の障害と線維化した組織が増え,肝臓が硬化縮小してしまう状態になります。すぐに症状が出るわけでもありません。

明らかな症状は、合併症がでるのは肝硬変の後期になってからです。

肝硬変の合併所は、食道静脈瘤、肝性脳症、腹水、浮腫などです。

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肝がん

肝がんには転移性肝がんと原発性肝がんの2種類があります。

転移性肝がんは、他の臓器に発生した癌細胞が肝臓に転移して発症した癌で肝硬変と関係なくできる癌です。

一方、原発性肝がんは、C型、B型肝炎ウィルスが発がん原因の90%以上を占めています。

慢性肝炎や肝硬変も長い時間をかけて肝がんになります。C型肝炎は、肝硬変と診断されてから5~15年で肝がんを発病します
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