そもそも肝臓ってどんな役割なの?
肝臓は、人体でもっとも大きな臓器です。
栄養の代謝や有毒物質の解毒、不要なものを排泄する胆汁の生成を休みなく行っている場所です。
肝臓は、体内の化学工場と呼ばれます。
肝臓には再生能力がある
肝臓がなくては私たちは、生きていけないため、肝臓は、トカゲの尻尾のように残っている部分から再生します、およそ4か月で元の大きさと機能を取り戻すことができます。
それだけ重要な臓器になります。
・代謝
食べ物から得た3大栄養素、たんぱく質、糖質、(炭水化物)、脂質を化学反応によって体に必要な物質に分解、合成、貯蔵する、代謝機能を担っています。
肝臓の働きによって食べたものが初めて体の役に立つ栄養に加工されます。
たんぱく質は、体の構成する細胞や、免疫物質などの主な原料として欠かせない成分です。
血液、筋肉、骨、皮膚、各臓器など、ほとんどが組織にたんぱく質が含まれます。
食べ物を食べるとまずは、小脳でアミノ酸に分解されます。そして門脈を通って肝臓に運ばれ、肝臓はこれらのアミノ酸を組み替えて体に必要な様々なたんぱく質に合成します。
肉や魚を食べると体の血となり肉となるのは肝臓のおかげです。
・貯蔵
私たちが活動するには、エネルギーが必要です。そのエネルギー源として最も大切なのが
糖です。
ご飯やパン、果物、砂糖などに含まれる糖質は、胃や腸でブドウ糖に分解、吸収されて肝臓に運ばれます。その一部は肝細胞自身のエネルギーとして活用されますがすぐに活用されない余分な糖はグリコーゲンになって、肝臓に貯蔵されます。
・分解
肝臓では、脂質を体のエネルギー源となる中性脂肪に変えたり、コレストロールの原料に変えたり、といった脂質の合成も行っています。
コレストロールは動脈硬化の危険因子として悪者にされがちですが、体にとって不可欠な物質です。コレストロールが不足すると、全身にダメージが起こります。コレストロールは増えすぎるよりも足りない方が体にとって深刻な問題になります。
そのコレストロールの8割が肝臓で作れています。
ビタミン、ミネラル、ホルモンの代謝も
肝臓は3大要素以外にもビタミン、やミネラル、ホルモンなどの代謝にも深くかかわっています。ビタミン、が野菜や果物だけではなく、牛肉や豚肉などのレバーにも豊富に含まれているは、肝臓の働きと関係しているからです。
これらは、微量でも生命に大切な働きをする物質なので微量栄養素を呼ばれています。
・解毒
肝臓は栄養素を消化、吸収するのではなく、体にとって有害な物質があれば、体に吸収して、体内に回ると危険なので、肝臓で無害にし、尿や胆汁で排出しやくする働きがあります。
有害物質の代表はアルコールです。肝細胞に取り込まれたアルコールは、脱水酵素の働きでアセトアルデヒドという物質に変えられます。
この物質は大変毒性が高く、お酒を飲みすぎて酩酊するのもこのためです。
このアセトアルデヒドを分解して解毒しているのが肝臓です。
しかしすべてのアルコールが肝臓で分解されるわけでなく、分解されなかったアルコールやアセトアルデヒドは、血液中に送り出せれます。
そして再び肝臓に戻って分解されます。これを何度も繰り返して、ようやくアルコールが体内からなくなります。アルコールは、たくさん飲めば飲むほど分解に時間がかかり二日酔いになったり頭が痛くなるというわけです。
また、治療目的で服用する薬や食品添加物といった化学物質も長時間体内にとどまっていると毒になるため、肝臓は分解して無害化する働きもあります。
胆汁の分泌
胆汁とは、脂質や脂溶性ビタミンの吸収を助ける消化液です。
肝臓で作られた胆汁は、胆のうに運ばれ、そこで濃縮されたされた後、十二指腸に放出されます。
胆汁は、体に不必要なものを排泄する役割を果たします。
例えば、胆汁の成分の1つであるビリルビンは、赤血球が古くなって分解されるときにできる黄色い色素です。体に不要になった老廃物であり、有害物質ですがそのままでは対外へ排泄できません。そのため肝臓はビリルビンを水に溶けやすい形に変えて胆汁の中に排出し体外へ排泄しやすいように促します。
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