発達障害の一つであるADHD(注意欠陥・多動性障害)、その症状やその対応は?

<ADHDの概要を知る!>

ADHDは、注意欠陥・多動性障害とも呼ばれ、多動(落ち着きがない)の傾向が合ったり、注意力の欠如、衝動性などが主な症状です。

具体的には、その年齢に見合わない多動(落ち着きなく動き回ること)があったり、様々な面での衝動性、不注意、またはその両方の症状がおよそ7歳頃までにら顕れると言われています。

学童期の子どもには6%程度存在し、男性は女性より数倍多いと報告があります。

<ADHDの具体的な症状とは?>

7歳までに、①多動・衝動性、②不注意、または③その両方の症状が現れるとされています。

そのタイプ別の症状の程度によって、①多動・衝動性優勢型、②不注意優勢型、③混合型に分類されます。

この分類に沿って、子どものADHD、大人のADHDといったライフステージ別にその症状を具体的に説明していくことにします。


<ADHDの具体的な症状とは? 子どものADHD> 

①多動・衝動性優勢型

・座っていても手足をもじもじする

・授業中に意味なく席を離れる

・秩序よくおとなしく遊ぶことが難しい

・じっとしていられずいつも活動する

・しゃべりすぎる、黙っていられない

・思ったことをすぐにしゃべる

・順番を待つのが難しい

このような多動性の部分については加齢とともにその傾向が緩和されることもありますが、発達障害が病気ではないため、完全に収まるということはありません。

基本的には、秩序立った行動が苦手という状態が続きます。
また、子どもながらにある社会的なルールや了解について理解することが苦手で、集団から浮いてしまうようなこともあります。

 

②不注意優勢型

・学校の勉強でうっかりミスが多い

・課題や遊びなどの活動に集中し続けることができない

・話しかけられていても聞いていないように見える

・やるべきことを最後までやりとげない

・課題や作業の段取りが下手

・整理整頓が苦手

・宿題のように集中力が必要なことを避ける

・忘れ物や紛失が多い

・気が散りやすい

 

このような不注意型の症状は、ライフステージが加齢とともに進んでも、その傾向が多動性型の症状に比べると減少しにくいと言われています。

基本的には注意力の欠如が挙げられますが、自分の興味関心にのみ熱中し、しなければならない事柄について集中・注力することが難しいという傾向があります。

 

<ADHDの具体的な症状とは? 大人のADHD

①多動・衝動優勢型、②不注意優勢型という2つの分類は、子供の頃からの傾向を引き継ぎます。
ライフステージが上がるに連れ、社会との関わりが増え、なおかつ自立を求められるようになってくると、様々な弊害が顕れます。

 

①多動・衝動性優勢型

多動性は加齢とともに緩和されるケースがありますが、それでも貧乏ゆすりなど目的のない動きを起こしてしまうケースはあります。
また、落ち着いた状況が苦手であるのは変わらず、静粛な場でそわそわしてしまうような傾向もあります。

衝動性に関しては理解が進んだ上で自制が進むパターンもありますが、思ったことをすぐに口に出してしまうような場合で、周囲との不和が発生することもあります。

副次的な部分では衝動買いのようなケースもあり、興味関心が先鋭化されている領域では金銭感覚の自制が効かない場合もあります。

 

②不注意優勢型

不注意優勢型のタイプは、加齢を経ても子供の時からの性質を引き継ぎます。
学校というステージが会社のような組織に変わっても、忘れ物やケアレスミスを多くしたり、時間の管理ができなかったり、やるべき業務を集中してできないなどといった弊害があります。
こうした影響で、職場や組織でうまくやっていけないケースも少なくありません。

 

<ADHDの診断とその後の対応>

ADHDの診断は、他の発達障害と同様に、精神神経科などの専門機関によって行われます。
近年では、子ども発達支援センターなどのような場所でもその傾向を分析し、専門機関への紹介を行っている場合があります。

 

子どもである場合と大人である場合でその対応(治療法)は異なりますが、ここでは昨今診断が増えつつ有る大人のADHDに関する代表的な対応をご紹介します。
大きく分けて、①心理社会的治療と②薬物療法があります。

 

①心理社会的治療

・暮らし方の見直し(記憶の保持のための意識付け)

・生活環境の見直し(集中力を妨げる環境物を排除する)

・人間関係の見直し(ADHDの特性を伝え、協力してもらう)

上記に共通するのは、自分がADHDであるということを理解し、また周囲にも理解してもらうことによって、生活しやすい環境を整えるということにあります。

 

②薬物療法

ADHDでは神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンが不足して、情報伝達が十分に行えないため、ADHD症状があらわれるといわれています。
これらの不足を改善する薬を投薬することにより、ADHDがもたらす諸症状の改善を図ります。

 

<ADHDに関するまとめ>

ADHDは、大人になってから初めて出現するものではありません。
発達障害は脳の発達の障害によるものである以上、症状が変化することがあっても、基本的な症状の性質は子供の頃から続いているものです。

その症状や特質を理解し、自分が生活しやすいように周囲の協力を仰ぎながら、専門機関と相談してADHDと付き合っていくことが必要になります。

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