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病気ではなく脳の機能障害による「発達障害」、その詳細について解説!

【発達障害の概要を知る!

発達障害は、生まれながらに脳の発達に通常と違う部分があり、幼児のうちからそれに起因する症状が現れる場合があります。

発達障害は、その症状毎にいくつかのタイプに分類され、発達障害という言葉が特定の症状を指すわけではありません。
自閉症、アスペルガー症候群注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害などが代表的な発達障害と言えるでしょう。

これらそれぞれの症状は、生まれつき脳の一部の機能に障害があることによって生じます。
そのため、病気という訳ではありません。

また、同じ人に複数の発達障害があることも少なくなく、その組み合わせによっては、同じ障害がある人同士でも生活の状態や特徴が共通しない場合もあります。

 

【代表的な発達障害とその症状は?


①自閉症

自閉症は現在の国際的診断基準においては、広汎性発達障害・アスペルガー症候群と同じ群に属し、自閉症スペクトラム障害(ASD)の一つとカテゴライズされることが多くなっています。
自閉症スペクトラム障害は典型的な症状として、下記のような要素を含みます。

 

・相互的な対人関係の障害(一方的な関係を好む・築こうとする)

・コミュニケーションの障害(感情のやり取りがうまくできない)

・興味や行動の偏り(興味のある部分に固執し、社会性が欠如する)

 

②アスペルガー症候群

アスペルガー症候群は上に挙げたような国際的診断基準(DSM-IVやICD-10など)では、自閉症スペクトラム障害(ASD)の一つと考えられています。
症状として、特に社会性に対する部分で様々な齟齬が発生している場合が多いです。

 

 

自閉症とアスペルガー症候群は、現在の国際的診断基準でも自閉症スペクトラム障害という同じカテゴリにまとめられているように、厳密に症状が二つに分かれるものではありません。
①、②を総括してASDと称している場合もあります。

幼児期には典型的な自閉症の特徴を持つ子どもであっても、思春期を経てアスペルガー症候群の特徴が目立ってくる場合もあります。
あえて区別するなら、アスペルガー症候群の子どもや大人は、一見して障害があるようには見えないことが多いです。
関係性はさておき通常の会話も可能で、勉強などは興味関心のある分野であれば、人並み以上にできることもあります。

③ADHD(注意欠陥・多動性障害)

その年齢に見合わない多動(落ち着きなく動き回ること)があったり、様々な面での衝動性、不注意、またはその両方の症状がおよそ7歳頃までにら顕れると言われています。
学童期の子どもには6%程度存在し、男性は女性より数倍多いと報告があります。

 

④LD(学習障害)

全般的な知的発達には問題がない場合であっても、読み、書き、計算など特定の事柄に限定して、その遂行が難しい状態をLD(学習障害)と呼んでいます。

 

【発達障害はどのように判明する?

発達障害の症状はその障害によって異なるため、一括りに発達障害の傾向などを診断したり、または横断的な自己検証も難しい状況ではあります。

ここでは一例として、現在の発達障害に関する認識の深化で、発達障害であることを診断することに特化した専門機関での診断についてご紹介します。

上でも繰り返しているように、ASD(自閉症スペクトラム障害)、ADHDといった発達障害には、診断名ごとにそれぞれ国際的な診断基準があります。

その診断基準に照らし合わせ、精神科医が相談者との面談や検査を行いながら、時間をかけて総合的に判断します。

他の病気の診断と大きく違うのは、子どもの頃からの生育歴が重要ということです。
発達障害の特性は子どもの頃から存在しているものなので、現在の症状や困難さが子どもの頃の特性とどのように結びついているかを見極める必要があります。

 

逆に言えば、子どもの時点で確定的な発達障害を診断するのは難しいのです。
自閉症傾向からアスペルガー症候群傾向への移行のように、障害の性質が変わってくる場合があるからです。

専門の診療科としては、小児神経科や児童精神科などの専門の診療科で診断・治療を受けることができますが、それほど数が多いわけではありません。

近くにそのような医療機関がない場合は、小児科医、総合病院の小児科、発達障害者支援センター等に相談することにより、専門の医療機関を紹介してくれることでしょう。

 

【発達障害の治療法は?

発達障害は病気ではないため、治療法という表現が適切ではないかもしれませんが、その代表的な対応策についてご紹介します。

 

①投薬による対応

ADHDなどに見られる注意欠陥については、脳の中でADHD傾向の方に欠乏している物質(ドーパミン)などを補うことで症状の緩和が可能です。また、発達障害に起因するうつ病などの心理的障害についても、同時に投薬による対応がなされる場合があります。

 

②生活療法・行動療法

全国にその数は少ないのですが、生活療法では発達障害用のデイケアがあります。
そこでは、障害について理解を深めることを目的とした心理教育や、コミュニケーションの向上を目的としたSST(ソーシャルスキル・トレーニング)などが行われています。

また、認知行動療法も発達障害の対応においても有用である場合があります。
生活の中で問題となる具体的な行動に焦点を当て、小集団認知行動療法などでその対応を身につけるようなカリキュラムがあります。

 

<発達障害に関するまとめ>

発達障害は病気ではなく、脳の発達に障害がある場合が原因である以上、寛解するといったことはありません。
よって、医療機関・専門機関と協力して生涯に渡ってその対応をしていくのが望ましいです。

また、周囲の人の協力が欠かせない障害でもあります。昨今では発達障害の認知や理解が進んできたとは言われていますが、まだ誤解や偏見、誤った知識で苦しんでいる発達障害の方が少なくありません。

その人個人の特性や個性を常識で割り切って捨てるのではなく、理解のもとに共存していく姿勢が重要なのではないでしょうか。

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