プリン体との上手な付き合い方


プリン体は食品からつくるより体内でつくる量のほうが多い

プリン体は、あらゆる生物の「核酸」という物質を構成している物質です。
ですから私たちの細胞の中にも食べ物の細胞のなかにも含まれています。

プリン体は、痛風・高尿酸血症といつもいっしょに語られ、プリン体を制限することこそが痛風の食事療法だと考えられてきました。

それはプリン体が尿酸ののもととなる物質だからです。
そのため、痛風の人はプリン体を多く含む食品を避けるように指導されてきました。


しかし現在はプリン体の含有量にとらわれず、栄養のバランスのよい食事をすることに主眼がおかれています。

食品に含まれるプリン体は、ほとんど腸で分解されます。

体内のプリン体の量は、細胞が壊れたり体内でつくられるほうが多く、食事からとる量は少ないからです。
実際は、プリン体の摂取を制限しても、血液中の尿酸値はそれほど大きく低下しないことがわかってきました。

制限は厳しくないが食べすぎには注意

いくら食品のプリン体を気にしなくてもいってもとりすぎは良くありません。
レバーや白子など、毎日たべるのは、プリン体をたくさん含むし食品は食べすぎないようします。

大切なのはプリン体を含む食品との付き合い方です。プリン体を多く含む食事は、良質のたんぱく質でもあります。

これを食事に上手に取り入れるほうが健康のためにはよいのです。
プリン体の1日摂取量は、100~150mgにとどめるように指示されます。

またプリン体の豊富な食品の中には、コレステロールや中性脂肪をたくさん含むものもあります。
食材を選ぶときには、プリン体の含有物だけでなくほかの栄養素についても配慮しましょう。

プリン体の多い食品と少ない食品

100g中の含有量、総プリン体表示

きわめて多い(300mg以上) 鶏レバー、まいわし干物、いさき白子、あんこう肝酒蒸し、
かつお節、煮干し、干ししいたけ
多い(200mg~300mg) 豚レバー、牛レバー、かつお、まいわし、大正えび、まあじ干物、さんま干物
少ない(50~100mg) うなぎ、わかさぎ、豚ロース、豚バラ、牛肩ロース、牛方バラ、牛タン、マトン、ボンレスハム、ベーコン、ホウレンソウ、カリフラワー
きわめて少ない(50mg以下) コンビーフ、魚肉ソーセージ、かまぼこ、焼きちくわ、さつま揚げ、かずのこ、すじこ、ウィンナーソーセージ、豆腐、牛乳、チーズ、バター、鶏卵、とうもろこし、じゃが芋、さつま芋、米飯、パン、うどん、そば、くだもの、キャベツ、トマト、にんじん、大根、白菜、ひじき、わかめ、昆布