腎臓にやさしい食事とは


腎臓に負担をかけないバランスのよい食事を心がけましょう!

腎臓の食事療法では、「減塩」「低たんぱく質」「適正エネルギー」の3つが柱となります。
塩分を取りすぎると、血圧が上がって腎機能の障害につながります。

腎機能の低下に伴い、たんぱく質を取りすぎると、腎臓に負担をかけ、さらにダメージを与えます。
また食事からとるエネルギーは多すぎても少なすぎて腎臓によくありません。

食事療法の基本は、これらの3つことを気をつけて食べことが基本といえます。

食事療法は、毎日3食のことですから、無理なく、おいしくが継続していくポイントです。


おいしく長続きする5つのポイント

ポイント1
身近な食材でつくる家庭料理を基本に。
近くのスーパーなどで手に入りやすい食材で手軽につくれる料理で。

ポイント2
塩分を減らしてもおいしく食べる工夫を
うまみや酸味などを上手に生かす。
ポイント3
制限が厳しくなったら治療用の特殊食品を活用。
低たんぱくご飯などを主食に取り入れると、その分おかげに自由度増します。

減塩のコツ

 

腎臓病の食事療法では、1日の塩分接種量を6g未満に抑えることが共通の目標にされています。塩分をまったく取らないのでなく1日3g以上とされています。日本人の平均塩分摂取は1日平均10gほどとされています。

まずは普段食べている塩分量を知ることが大切です。料理をつくるときは目分量では調味料を使いがちですが、
調味料や食材は「しっかり軽量スプーンやはかりできちんと軽量して使う」ことが食事療法の基本です。
塩分を減らしてもうまみや酸味を生かして香辛料や香味野菜を取り入れたりといった工夫もすることも大事。
市販の加工食品の場合パッケージに記載されている表示には、塩分がナトリウム量で表示されている場合があります。
塩分=ナトリウムではありませんの注意が必要です。
塩分量が併記されていない場合は下記の計算式で算出してください
ナトリウム量から換算法
ナトリウム量〇mg×2.54÷1000=食塩相当量〇g
およそナトリウム量400㎎が食塩1gに相当すると覚えておくと便利です。

 

気をつけたい塩分の多い食べ物

ラーメン 1杯塩分5g~6g
味噌汁 1杯(150ml)
肉加工 ロースハム1枚 塩分0.5g
練り物 かまぼこ1cm厚さ2切れ(30g)塩分0.8g
漬物 梅干し中1個塩分2.2g

たんぱく質を制限する

腎臓病の食事療法で特徴的なのがたんぱく質制限です。腎機能の低下するとたんぱく質をとることによって生じる老廃物が尿中出にくくなって体内にたまり腎臓にダメージを与えたりします。
そのためたんぱく質を摂取を制限することで腎臓の負担を軽くするのです。

たんぱく質を減らすポイント

ポイント1
肉や魚は、今まで食べていたよりより量を減らす。

ポイント2
主催はたんぱく質の多い食品を減らすが野菜などの組み合わせて満足感が得られる工夫を。

ポイント3
もしたんぱく質制限が厳しくなったら主食に低たんぱくの治療用特殊食品を利用する
(医師や管理栄養士との相談のうえ)

1日のたんぱく質摂取量は病状に応じて、通常40gまたは50gと指示されます。

医師の指示にしたがってたんぱく質を摂取しましょう

たんぱく質を多く含む食品
肉、魚、卵、乳製品、大豆製品

適正エネルギーを知る

エネルギーは多すぎても少なすぎても腎臓に負担がかかります。
エネルギーをとりすぎれば肥満につながり、生活習慣病を悪化させて腎臓に悪い影響をあたえます。
必要な摂取エネルギーは体格と身体活動による消費エネルギー量を考慮して目安を算出します

カリウムとリンを抑える

血液中のカリウムの濃度(血清カリウム値)は、腎臓の働きによって一定の範囲に保たれます。
腎臓の働きが低下すると、このカリウム調整も十分にできなくなって濃度が高すぎる高カリウム血症になります。

高カリウム血症になっても自覚症状はありませんが、重病になると、筋力の低下や麻痺が起こったりさらには、不整脈が起こったりすることがあります。

血液検査でカリウムの値が高くなったら、食事からとるカリウムをさらに抑えるように医師から指示されることことがあります。

カリウムは、肉や魚ばかりでなく、野菜や果実などの大抵の食品に含まれているので、摂取量を減らすには、特に多く含む食品を知り食べる量を控えるか食べる頻度減らすことが大切です。
カリウムは水に溶ける性質なので調理の際に水にさらしたりゆでこぼしたりする工夫で減らすことができます。

リンの抑え方

腎機能の低下が進むと、血液中のリンが多くなりすぎこともあります。
その場合食事でとるリンにも注意が必要になります。
とくに注意したいのは加工食品です。なるべく控えるようにしてください。

知っておきたいカリウムの多い食品

◇野菜類

食品 目安量 カリウム
ほうれん草 50g 345mg
小松菜 50g 250mg
たけのこ 50g 260mg
かぼちゃ 50g 225mg
切干大根 10g 350mg

◇いも類

食品 目安量 カリウム
バナナ 1本(100g) 360mg
メロン 1/8(100g) 340mg
キウイ 1個(100g) 290mg

◇いも類

食品 目安量 カリウム
じゃがいも 中1個(100g) 410mg
さつまいも 中1/2(100g) 380mg
里いも 中2コ(100g) 640mg

◇豆類

食品 目安量 カリウム
納豆 1パック(40g) 390mg
ゆで大豆 大さじ1(14g) 74mg
ゆで小豆 大さじ1(20g) 32mg

肉やさかなはカリウムを多く含みますが、たんぱく質を制限すればカリウムの摂取量も抑えられる。


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※この記事の内容は効果効能を100%を保証するものではありませんのでご了承ください